東と西、EAST WESTは東西文化の架け橋になる若者の養成を目的に1960年千葉に創設された。
　アメリカの文化人類学者ルース・ベネディクト博士は、その名著「菊と刀」に日本の文化の型について次のように述べている。 　「日本人はおとなしいが喧嘩好きであり、美を重んずるとともに武を尊び、柔軟であると同時に頑固であり、礼儀正しい反面、傲慢であり、従順であると思うとあれこれ指図されることを嫌う。勇敢である反面、臆病である。また保守的であると同時に新しいものを喜んで迎えいれる」と、西欧人が理解に苦しむその矛盾をついている。
　しかし、日本人の人生観を理解すれば、その行動の矛盾はもはや矛盾ではなくなると説いて、次のように述べている。「日本人は日本人特有の、アメリカ人はアメリカ人特有の考え方をもっており、その画一化を計ろうとすることは自分の妻や子どもにそれを要求するのと同じようなものだ。心の強い人は異文化が存在することに満足し、それを尊重するこができる。」と。
　博士が依頼を受けて執筆したのは、1944年6月、まだ日米が第2次世界大戦で交戦中のことである。しかも彼女は一度も日本を訪れたことなくそれを書き上げた。まさに...